なんでもない日 2
今日は一日中パソコンにつきっきりであった。
雑談に失敗した。
喋るの苦手だ。
『永遠の僕たち』 ※ネタバレあり
普段は名作や古典を漁ってインテリを気取っていても、たまにはベタな恋愛映画を見たくなることがある。立ち寄ったTSUTAYAの棚の一角で名作フェアが開催されており、じゃあティンときた映画を適当に借りるかと手に取ったのが『永遠の僕たち』だった。
イーノックは両親の事故以後、事故のきっかけとなった罪悪感から自分を引き取ってくれた叔母と険悪で、戦死した特攻隊員の幽霊・ヒロシが唯一の友人という孤独な生活を送っていた。そんな彼の趣味は他人の葬式に参加すること。黒いスーツにネクタイを締め、静かな面持ちで、たくさんの人の中に混じってしまえば簡単にはバレない。
しかしイーノックの遊びを見抜く者が現れた。男の子のように短い髪の少女・アナベル。イーノックは葬儀屋に遊びがバレそうになったところをアナベルに助けられたのをきっかけに、アナベルと交流を深めていく。アナベル自身は進行中のがん患者であり、残り三ヶ月という短い命を、イーノックの恋人として過ごすことを決める。
両親を亡くなってから抜け殻のようになっていたイーノックの時が、アナベルとの出会いによって動き出す。別れの結末が見えているアナベルとの恋は、イーノックに何を教えてくれるのか……。
この映画、まず、なんといっても目を引いたのは、DVDジャケットだ。男女二人が道路に寝転がり、体の周囲を殺人現場の死体さながら白いチョークで囲まれながらも、お互いのほうに首を傾けて微笑み合っている。イーノック役のヘンリー・ホッパーはカッコイイが、それ以上にアナベル役のミア・ワシコウスカがチャーミング。肌の白さが病的に体を繊細に見せるが、短い生に対して前向きな態度が表情に出ている。作中で男みたいだと表現されるショートカットもとてもよく似合っている。服装も海外映画でこそ許されるオシャレ感。これぞ私が求めていたオシャレ恋愛映画だと確信した。
次に、イーノックにだけ見える幽霊の友人・ヒロシの存在のインパクト。まさかの日本人、まさかの特攻隊員。オシャレ恋愛映画に必要な設定なのかコレ、と不安が頭をよぎったものの、恋愛映画の中で特攻隊員がどういうポジショニングをとって進んでいくのかが興味深かった。
私は感動モノのストーリーにめちゃくちゃ弱いので涙腺決壊前線が到来するか、と思いきや、意外にもそんなことが無かったのは、病にリアリティを感じなかっただろう。余命三ヶ月と言われているにも関わらず、アナベルは基本的に元気だ。限られた生を謳歌しようと、イーノックと共にあっちこっちへ遊びに行く。このアナベルのリアリティの無い元気さこそがイーノックに与えられるべき救済だったのかもしれない。
イーノックは自分が両親とともに事故で死ねなかったこと、即死だった両親には別れを告げられなかったことを嘆いている。幽霊のヒロシが見えるようになったのは、イーノックの心が生から遠ざかっていたからかもしれない。彼が前を向いて生きるためには、死者にちゃんと別れを告げることを再現する必要があった。そこに現れたのが、死を目前にしたアナベルだったのだ。
大喧嘩をしてアナベルが倒れたあと、幽霊のヒロシはイーノックにアナベルが危険な状態だと教えてやる。しかしイーノックは聞く耳を持たず、アナベルが死にゆくこと、自分がそれを救えないことに対して怒り、両親に置いていかれたことを嘆く。ここでヒロシはイーノックの首を締めた。
病院で目覚めたイーノックは憑き物が取れたような顔になり、アナベルの担当医や叔母と関係を修復する。そしてアナベルと仲直りし、最後にはヒロシとともに彼女を見送った。
『永遠の僕たち』は恋愛映画ではなかった。
これは愛の物語であり、癒しの物語だ。うまく処理できなかった両親の死を再現するために、イーノックにはアナベルの死が必要だった。イーノックは両親の死という辛い経験をアナベルの死によって埋めたのだ。そして両親との幸福な日常の代替であるアナベルは、病の苦痛に苦しみ死を恐れる少女ではなく、常に笑顔で快活な少女でなければならなかった。
正当な別れの儀式を経験したイーノックは、アナベルとヒロシという自分にとって大事な二人を欠いた世界でも生きていけるようになる。彼にとっての正当な別れとは、「愛を伝えること」だった。アナベルを見送る直前にヒロシが読む恋人宛ての手紙でも語られるように、この作品の中で後悔の対象は愛を伝えられなかったことなのだ。あくまでも愛されている自覚を持ちながら、愛を伝えられなかったイーノックという人物が、他の感動映画とは一線を画す部分であり、映画のラストを前向きな方向に持っていくことに成功している。日本であったならアナベルのようなヒロインは喪失の象徴になるだろうし、愛することよりも愛されることに重きを置いていただろう。
しかし100点満点とはいかない。メロドラマ的という評論家の批判は的を射ている。幽霊として特攻隊員が登場する必然性や、やはり元気すぎるアナベルなど、どうしてもご都合主義のように見えてしまう。特にヒロシに関しては、戦争を持ち出すことで、主張が一気に説教くさくなってしまった。
この物語の不思議な空気感はヒロシが担っているところもあるのだが、日常の中での突然死から始まる物語に戦争による特攻死を絡めるのが不自然だ。恐らく「死はたやすく辛いのは愛」であり、望まない死によって愛を伝えられなかったヒロシがそれを言うことで、愛する人が死んで辛くても生き続けることこそが愛だという主張を強化しようとしたのだろうけど、そういう主張がヒロシの持っていたミステリアスな雰囲気を薄れさせてしまい結果的に物語をチープにしてしまったと思う。
批判点もあるけれど、映像のオシャレな雰囲気や、若いカップルの初々しさ、日本の特攻隊員とイギリスの若者のボードゲームのシーンなど、惹かれる点もたくさんあった。ちょっとオシャレで不思議な恋愛映画をライトに観たいという人にはオススメできる。
月経と豆乳をめぐる冒険
夕方にBECK'S COFFEE SHOPでソイラテを飲んだら、ゲップが止まらなくなった。コーヒーが濃かったらしい。今まで飲んだ中だと、スタバのソイラテが一番お腹に優しい感じがしたが砂糖も多そうなので、ドトールのソイラテor豆乳ミルクティーを愛用している。極端な性格なので、豆乳や豆腐のイソフラボンが体に良いと聞いてから、毎日なにかしらの豆の製品を摂取している。
豆乳を大量に飲み始めたきっかけは、生理痛を抑えるためだった。豆乳が生理痛に良いと聞いて、試してみたら、効果があった。
しかし今回は豆乳を飲んでいるのに何故か生理痛が酷い。下腹部は勿論、引きつったような胃痛もある。そこで豆乳と生理痛の関係について改めて調べてみた。
【女性ホルモン「プロゲステロン」と食事】
グーグルで検索してみると、どうやら豆乳に含まれる「イソフラボン」を過剰摂取することで、女性ホルモン「エストロゲン」「プロゲステロン」のバランスが崩れて腹痛を引き起こすらしいと分かった。
大豆類に含まれる「イソフラボン」は、「エストロゲン」が少ない場合は代わりとして働いたり、「エストロゲン」が多いときには「エストロゲン」を抑制するようだ。「イソフラボン」は「エストロゲン」の何でも屋というポジションとも言えるかもしれない。
女性ホルモンのバランスと豆乳については、以下の記事が詳しい。
豆乳でPMSが悪化する!?その原因と対処法教えます - ベビスマonline
PMSと生理痛(月経困難痛)は別物だけど、生理痛もまた「エストロゲン」「プロスタグランジン」に影響があるようだ。
【豆乳によるPMSや生理痛の悪化】
『豆乳でPMSが悪化する!? 』の記事では、豆乳による悪化の原因をまとめてあった。ただ、本文がわかりにくかったので、分泌物の働きの順番にまとめ直して以下に記載する。
2.プロゲステロンが多く分泌されているときに、豆乳を飲んでエストロゲン(正確にはイソフラボン)を増やす。
3.エストロゲンの増加によって、プロゲステロンが強化される。
4.強化されたプロゲストロンによってPMSが悪化する。
>・ エストロゲンが多すぎる
1.エストロゲンの量が正常な人が豆乳を摂取する
2.エストロゲンが過剰な状態になる
上記の記事から逆算すると、「豆乳を飲むことでPMSが改善する」という方法は、特定の条件下にある人にしか効果が無いということになる。
以下に条件をまとめてみた。
Q.豆乳で改善される可能性のあるPMS・生理痛の人
A. 卵胞期の人 ∧ エストロゲンが不足している人
Q.豆乳で症状が悪化してしまう人
A.排卵期・黄体期の時期にある人 ∨ B.エストロゲンが正常値にある人
まとめてみると、豆乳と月経関係の痛みには、「豆乳を飲むタイミング」と「エストロゲンの値」 が大きく関わっているらしいことがわかる。
(ココで一つ疑問なのが、「エストロゲンが多すぎる」の記事について。
豆乳のイソフラボンは「エストロゲンが多すぎる」場合には、「多すぎるエストロゲンの活動を抑える」という記述がある。しかしPMSの悪化は「エストロゲンが多すぎる」ことによって引き起こされるという。エストロゲンが多い状態で豆乳飲んでも、豆乳がエストロゲンの活動を抑える側に回ってくれるのでは……? 総量の問題なのだろうか……)
(何か指摘があればお願いします)
ところで、豆乳について調べているうちに、豆乳以外にも「エストロゲン」を増やす食べ物があるんじゃないかと思い当たり、検索した。
そして見つけたのが以下の記事。
記事によると「ビタミンE(+効果をあげるためのビタミンC)」の摂取が「エストロゲン」を増やすようだ。
さて、豆乳に関する多くの記事でイソフラボンの摂取は上限75mgに設定せよということが書かれているが、そこではエストロゲンとビタミンEとのバランスについては当然のことながら記述されていない。
仮説。もしも「イソフラボン」を過剰摂取した状態で更に「ビタミンE」をとったら、「プロゲステロン」の過剰分泌につながるのではないだろうか?
実は私、今週、口内炎対策としてチョコラBB(ビタミンC)を飲み、好物のアボガド(ビタミンE)を食べていた。豆乳も飲んでいた。豆乳+アボガド+チョコラBBのコンボのせいで「プロゲステロン」の分泌量が多くなり、今回の酷い生理痛につながったのかもしれない。
(なお、『妊婦に必要な黄体ホルモンを食べ物で増やすには』という記事は、「黄体ホルモン=プロゲステロン」の増やし方として「ビタミンE」が紹介されているが、おそらくエストロゲンを増やすことでプロゲステロンが増えるという性質を利用しているのだと思う。だから記述も「ビタミンEが黄体ホルモンの材料になっている」なのだと思います。この記事には、ビタミンE自体が黄体ホルモンを増やすとは記述されていないのです。
この点についてはコメント欄で訂正お待ちしております)
【プロスタグランジンの過剰分泌を抑えるためには】
女性ホルモンのバランスをとるべき、と言われても私たちにはエストロゲンもプロスタグランジンも視覚化あるいは数値化されていないのだから、「バランスを取れと言われても……」という感じである。しかしバランスをとれなければPMSの生理痛の苦痛から解放されることはできない。
だから卵胞期にエストロゲンを増やしておいて、排卵期〜黄体期にはエストロゲンを増やさないような食事をとる、ということが重要なのではないだろうか。
本当は「卵胞期にエストロゲンが減っているとどういう現象が起こるのか」が分かれば良い。卵胞期の時点でエストロゲンが足りないのなら、増やすという選択ができる。しかし読んだ記事の中身は、排卵期〜黄体期のエストロゲンの減少状態についてしか言及されていないような気がする。
そういえば、エストロゲン減少の結果、ニキビが増えたり、髪の艶が失われたりするらしい。思春期にはニキビが増え、髪が艶を失った。そういうことを思い出すと、エストロゲンの分泌にはまだまだ秘密が隠されているような気がする。
【エストロゲンの過剰分泌問題】
最後に、過剰なエストロゲンが及ぼす悪影響について色んなところで指摘されているようなので、一応は、ここで取り上げておきます。
何事もバランスが大事だというけれど、バランスをとるのが一番難しいのだ……。
(プロゲストロンに関しては減らしすぎると出産妊娠に悪影響を及ぼすとのことなので、それも含めて……)
(※引用は、医師監修・ 運営会社や医師のプロフィールが明確なサイトに限定しています。
エストロゲンの過剰分泌が子宮筋腫に繋がるとか、夜型の人はエストロゲンが過剰分泌されやすいという記事も複数発見しましたが、バックアップ団体が不明だったため、引用しておりません……)