井戸の底で実験室

天才になるという欲望を挫折したので、凡人として生きる方法を模索している。

なんでもない日 16

電車の降車口がいつもと違ったのに違和感はあった。

いつも乗る小田急線準急綾瀬行きの電車。代々木上原では開かないはずの扉が開いた。あれ?っと思ったものの、降車せずに乗り続けた。原宿に向かう電車はトンネルに入るはずなのに、今日はやけに明るい。外を見ると、見覚えのある外の風景。アナウンスが流れる。新宿行きです。遅延の関係で電車が行き先を変えたらしい。

私は銀座線沿いの会社に通勤している。そこで丸ノ内線に乗り換えようとしたのだが、私のいる場所からはあまりにも遠く、途中でJR快速急行に乗ろうと判断を変えた。快速急行なら前の職場に行くのに乗っていたので迷わずに行けると考えたのである。
息を切らしながら快速急行に飛び乗る。その一瞬、なぜか現在の時刻よりも三分ほど遅れた表示の時刻盤が目のはたにちらついたのが気になったが、迷っている余裕はない。
快速急行という名が泣くぞと言わんばかりのスピードで電車が走る。さっきの三分遅れのせいだろう。電車はスピード間隔の調整をしてはしっていた。



書くのに疲れたので書くのをやめる。