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井戸の底で実験室

天才になるという欲望を挫折したので、凡人として生きる方法を模索している。

胃癌不安迷宮

 アルコールのせいか、あるいは油の多い食事をしたせいか、昨晩は謎の胃痛に苦しめられた。ヘソの少し上に「ちぎれそう」という形容がふさわしい痛みに、胃癌なのではないかと不安になる。

 癌に関わる不安を医師に相談すると「20代で、まだ若いのに」と笑われるが、親戚に癌を患った人間が多いので懸念を抑えきれない。癌家系という単語が象徴するように、人間には遺伝子レベルで逃れられないさだめが確かに存在する。父方の祖父が胃癌で亡くなっているという事実がある以上、警戒しても、し過ぎることはない。

 翌朝、目が覚めてからも胃腸の痛みは続いていた。夜のときのソレと同じかどうかは分からない。しばらくして、大量の便が出た。回数は3回。太くて長い便のこげ茶色が回数を追うごとに薄くなっていく。便には白い粒子が混じっているが、潰瘍性大腸炎のそれなのか、胃から点々と出血しているのか、とにかく原因は分からない。

 実は3月に一旦胃を悪くしている。人の誘いでラーメンと餃子を食った日、酷い胃痛に苦しまされ、他人の家のトイレにへばりついて吐いた。戻すと胃が楽になった。胃の機能が落ちているかもしれない。もう一度、体調が戻りかけた頃に餃子を食べて吐いたので、餃子の何かが自分の胃には合わないのだろう。

 最近の胃痛に関しては、生理が原因のような気もする。5月1日に右肩に激しいこりを感じ、2日には左の乳房がズキズキと痛んだ。5月3日に生理がやってくる。血はドロリとした濃いもの。そのときに胃痛が始まった。生理痛も重かった。

 生理中にはプロスタグランジンが活性化して胃や生理痛を引き起こすという。最近、体重が40キロを切って妙に手足の先が冷えてきたから、血行障害が原因かもしれない。適度に動いていたつもりだったのだが、つもりに留まっていたのかもしれない。野菜を積極的に摂らなければならないと思うあまり、葉物ばかり食べて、体を温める食べ物を食べていなかったのも原因かもしれない。ただ、ゴボウなどは潰瘍性大腸炎を悪化させるから控えるようにと言われているので、食べられるものが限られる。ちなみに人参や林檎、玉ねぎ、大根は煮て食べていた。これだけではダメだったのかもしれない。生理前は魚を食べよう。

 全ての原因は異様な冷えかもしれない、と思い始めた。街中を歩いているときも足が冷たい。確かに最近は5月にしては風が冷たいが、しかし、私のこの冷えは異常だ。今までこの時期に冬場のような冷えを感じたことはない。ではどうして冷えるかといえば、おそらく体重が落ちたからだろう。私の体重は現在40キロを切っている。潰瘍性大腸炎が悪化したので断食気味にしたことがあったが、あれで体重と筋肉が落ちたのかもしれない。体温を図ると36.7. 体の内側は温まっている?

 楽になったと思っていた胃が、膨らんできたような気がする。胃がぎゅるるると音を立てて蠕動している。これはなんだろう?

 考えていて段々と疲れてきたが、痛みと蠕動が無視するのを許してくれない。足の先が寒くてひたすら貧乏ゆすりをしている。